2020/04/10
こんにちは安藝動物病院です。
今回は当院で手術を行ったワンちゃんの症例についてご紹介します。
超音波検査で発見された脾臓腫瘤の摘出を行いました。
以下、手術の写真などが出てきます。苦手な方は閲覧を控えてください。
脾臓腫瘤
腫瘤による症状はなく、検診時の超音波検査で偶発的に発見されました。
脾臓に8mm大と15mm大の内部構造不均一な腫瘤が認められます。
悪性腫瘍の可能性、また良性腫瘍であったとしても拡大し、破裂し出血してしまう可能性を考慮し、飼い主様と相談の上、摘出手術を実施することとしました。
脾臓腫瘤を摘出しています。
今回は腹腔内に縫合糸を残さない特殊な器具を使用し、出血を最小限に抑えながら手術を行いました。
術後は大きなトラブルなく、無事に退院されました。
高齢で、糖尿病が持病にあるワンちゃんです。本当によく頑張りました!
摘出された脾臓は病理組織学的検査で「低悪性度の軟部組織肉腫」と診断されました。
腫瘍は悪性度も低く完全摘出されていることから定期検診を行っていくこととしました。
今回のように、何も症状がなくても、検診に画像検査を取り入れることで、腫瘍の早期発見・早期治療に繋がることがあります。
当院では、定期的な健康診断にレントゲン撮影検査や超音波検査をおすすめしています。