2021/01/11
こんにちは高崎市 安藝動物病院です。
わんちゃんの副腎腫瘍についてお話しします。
犬の副腎腫瘍について
副腎腫瘍とは副腎に発生する腫瘍のことです。中高齢の犬に発生すると言われています。
良性腫瘍
腺腫があります。
悪性腫瘍
副腎腺癌、褐色細胞腫があります。
症状
副腎腺腫、腺癌の場合は多飲多尿、被毛が薄くなる、腹囲膨満が見られることがあります。
褐色細胞腫の場合は頻脈、失神、不整脈などが見られることがあります。
超音波検査装置の進歩により偶発的に発見されることも多くなっています。
診断
画像診断
エックス線検査、超音波検査、CT検査で腫瘍の大きさ、位置、腫瘍栓、転移の有無を把握します。
血液検査
一般的な血球検査、生化学検査、血液凝固検査を行います。
クッシング症候群を疑う場合はACTH刺激試験を行います。
治療
外科療法
基本的な治療法は腫瘍化した副腎の摘出です。
比較的高い周術期死亡リスクを伴うことから、病態の重症度、基礎疾患、併発疾患をよく考えて実行する必要があります。
内科療法
トリロスタンを用いた内科治療を行います。
褐色細胞腫が疑われる場合は血圧や心拍数のコントロールが必要となります。
また血栓症の予防を行います。
治療にリスクが伴うことから、主治医の先生とよく話し合う必要があります。
当院では腹腔鏡による体への負担の少ない副腎摘出術を行なっております。
お困りの際はご相談ください。
また、ブログ内で症例紹介も行っておりますのでご参照ください。